東北のハワイと呼ばれている島があります。牡鹿半島の先っちょの少し下にある網地島です。や、東北ですから、もちろん常夏じゃありませんし、冬も雪があまり降らないだけで寒くて海なんか入れません。
でも、網地島が東北のハワイと言われているのは、この一帯で一番水の綺麗な海水浴場があるからです。本州から離れた外洋に近い位置にあるので、どこまでも水が綺麗なんですね。
でもこの島の魅力は海だけではありません。今回は網地島の魅力をお伝えしたいと思います。
網地島へのアクセスは田代島と同じく網地島ラインの船で行くことになります。船着き場は石巻市街付近だと石巻元気市場のすぐ近くにある「石巻中央」、そして日和大橋のすぐ近くにある「門脇港」です。二つの港は5分くらいしか離れていません。
石巻中央港は石巻駅から15分位の場所なので、ネットで情報を集めていると「よし、電車で出航時間ちょうどくらいについて、そのまま船に乗って観光に行こう」なんて計画を立ててしまいがちです。
でもこれはお勧めしません。というのも同じ航路にある猫島こと田代島は、今や全世界に名の通った猫の楽園です。だから、出発ギリギリの時間に着くと船に乗れない可能性が高いのです。
取材に行った2021年はコロナウィルス感染症で観光客は少なめでしたが、船の座席をソーシャルディスタンスにしているため、増便しても乗りきれない人が出ていました。
1時間前に着くくらいでちょうど良いと思います。
どうしてもギリギリの時間でチケットが取れなかった場合、車があればもう一つの港である牡鹿半島の鮎川港に行く方法もあります。
門脇港から鮎川港までは車で50分くらい、そして門脇港から出た船は田代島、網地島を経由して鮎川港に入るのですが、その所要時間は1時間10分です。
鮎川港に着いた船は折り返しで戻って来るので、門脇で乗り損ねたら鮎川に先回りして乗る事もできるという訳です。というか僕が実際にそれをやりました。
鮎川から乗った方が船賃も安いので、車がある人は試してみてください。
今回、網地島には長渡港から上陸しました。綺麗な海水浴場があるのとは反対側です。こちらの港は海水浴できませんが、その代わりに少し歩くと観光スポットがあります。そのうちの一つが「大金神社」です。
網地島は牡鹿半島を挟んで反対側に有名な金華山があります。金華山は島全体が霊場と言われ、さらに3年連続でお参りすれば一生お金に困る事はないという話からも沢山の観光客が訪れます。
でも、3年連続で訪問するのは大変ですよね。網地島の大金神社なら1回の訪問で金華山に3年通うのと同じ効果があると言われています。
というのもこの神社、祭られているのが金華山神社の姉神様なんですね。金華山に祭られているのも女神様で、5月の金華山大祭には大金神社の神様が夜に大蛇になって妹を手伝いに行く、という言い伝えもあります。
大きな社殿がある訳でもなく、綺麗に整備されている訳でもない地味な神社ですが、是非あなたも一度訪れてみてはいかがでしょうか。
港から大金神社にお参りし、そのまま20分くらい足を伸ばすと涛波岐埼灯台があります。
網地島の南東の端っこにあるこの灯台は1966年に建てられたもので、青い海に映える赤と白のペイントが特徴です。
港の入り口に立つ灯台は、港に侵入する船から見て右が赤、左が白という決まりがあります。でも、涛波岐埼灯台は港の目印ではありません。この手の灯台は通常白一色で作られています。
赤白のストライプが使われた灯台は珍しく、特に太平洋側ではほとんど見られないと言われています。灯台マニアの人は是非一度来てみてください。
晴れた日には海の青、山の緑、灯台の赤白のコントラストが美しい、ちょっと日本離れした眺めを見られます。
また、灯台のある岬は牡鹿半島から少し外洋に出ているので、半島に隠されることなく金華山も見通せます。
灯台の後はいよいよ宮城県一、もしかしたら東北で一番綺麗な水で遊べる海水浴場、網地白浜海水浴場のある島の北西部に移動します。
移動には一日4往復走っている島民バスを使うと良いでしょう。2021年現在、朝の船で鮎川から長渡港に来た場合、大金神社と涛波岐埼灯台をゆっくり回ってもバスの時間までは余裕があります。
長渡港にある待合室でゆっくり休んでも良いですし、近くの神社や集落内を散歩してみるのも良いと思います。
待合室にはお店の情報も出ていますので、開いていればお昼ご飯を食べるのも良い手です。でも、2021年の夏シーズンはコロナウィルスの影響でほとんどのお店がランチ営業をしていませんでした。
平常時でも、ランチを食べるなら予約をしてから向かった方が良いかも知れません。
島民バスは観光客向けというよりも、名前の通り島の住民が生活の足に使っているバスです。長渡港から網地港までは約30分の道のりですが、途中の乗り降りがあるともう少しかかります。
歩くと1時間ちょっとくらいで着くので、体力に余裕があればのんびり散歩するのも良いでしょう。
網地島一番の観光地といえば網地白浜海水浴場です。例年なら石巻市内からもたくさん遊泳客が訪れるのですが、2021年はコロナ騒ぎで解説が中止されてしまいました。
それでも筆者が訪問した日には水際で遊ぶ子ども達やカヌー教室などでそれなりに賑わっていました。
水は例年通り綺麗で、どこまでも見通せそうな透明度は東北有数と言われるだけのことはあります。
浜沿いには何件かの民宿もありますので、海をじっくり楽しみたいという方は一泊で遊びに行くのもお勧めです。
日帰りで帰る場合は船の時間を見て自ら上がるようにしましょう。といっても海水浴場のすぐそばが港なので、すっかり忘れていても船が入ってくれば気づけると思います(体を拭いたり砂を落としたり着替えたりする時間を考えると、早めに上がっておいた方が良いですが)。
鮎川港から行くと、帰りも長時間運転する必要がありますので、体力の使いすぎには気をつけてください。
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