牧山トンネルの上に神社があるのをご存知でしょうか。
私、東松島市出身で石巻市内の高校に通っていましたが、全く知りませんでした。
知るきっかけになったのは、牧山トンネルを海側から市内に向けて走ってきたとき、途中の明かり区間から見える道の存在です。
トンネルとトンネルの間の、ものすごい山の中を上っていく道に好奇心をかき立てられ、行ってみたら神社があった、というわけですね。
登り口は国道398号線沿いの湊地区にあります。零羊崎神社の案内も出ていますが、それよりも大きく「牧山市民の森アスレチック施設」という青い大きな看板が出ているので、これを目印に登って行きます。
道はほとんど一本なので間違えることはないでしょう。牧山トンネルの真上をちょっと過ぎたあたりで左側にトンネルが見えますが、これは私道なので立ち入り禁止です。
森の中を登って登って、急に開けたと思ったら段々畑の神苑に沢山の花が咲いていて、初めて訪問したときは桃源郷か何かかと思いました。
その羊崎神社神苑では毎年6月末から7月はじめにかけて花菖蒲の畑を公開しています。
ところがこの花菖蒲の公開、2021年が最後だそうです。昭和39年から57年にわたって公開が続けられてきたのですが、諸々の事情で2021年7月4日までで公開終了になってしまうそうです。
その最後の花菖蒲公開に伺ってきました。
神苑はそれなりの広さがあるのですが、様々な植物が植えられていることもあり、花菖蒲の畑はそのうちの一部です。
一部だけとは言え、羊崎神社の花菖蒲は種類がとても豊富なのが特徴です。圏内の他の花菖蒲の名所は、まとまった数でいくつかの品種が植えられているところが多いようです。
しかし、羊崎神社の花菖蒲は1品種当たり数株で、一目見た範囲に色も形もとりどりの花菖蒲が収まるのです。
同じ紫色でも、よく見ると形が違ったり、紫の色自体も微妙に違っていたりして、目を楽しませてくれます。
また、花菖蒲の間にはお茶の木が植えられていて、そこで取れた新茶の販売もしていました。
花菖蒲の公開が終わっても、お茶があるうちは買えるそうなので、興味のある方は是非牧山を登ってみて下さい。
花菖蒲の公開は7月4日までの予定ですが、花が終わると早く公開終了になってしまうそうです。零羊崎神社のツイッターが最も早く情報を取れますので、訪問する前に一度見てみてください。
来年花菖蒲の公開をしないとなると、今花菖蒲が植えられている場所が空いてしまう訳です。しかしスタッフの方に伺ったところ、来年は今花菖蒲が植えられている場所に芍薬を植える予定なのだそうです。
元々この神苑には芍薬もたくさん植えられていて、5月末頃には芍薬の公開をしています。来年からは神苑全体にもっとたくさん芍薬を植えて、より華やかな芍薬まつりを開催する予定なのだそうです。
芍薬が見頃になる5月末はお茶の収穫時期でもあり、日程が合えば咲き乱れる芍薬を見ながら茶摘みを見学することもできます。
57年の歴史が途絶えてしまうのは少しさみしいですが、その分今よりも素晴らしい芍薬の花を見られるなら、我慢できそうですね。
さらに、花の季節だけではなく、神苑の向かい側には紅葉が見事な「もみじの杜」があります。秋には是非こちらも見に来て下さいね。
さて、ここまで零羊崎神社の神苑の花について書いてきました。神苑というくらいなのですぐ横にはお社もある訳ですが、実はこのお社は零羊崎神社ではありません。
神苑のそばにあるのは栄存神社のお社です。元は無実の罪で島流しにされた栄存法印という高僧の霊を鎮めるためのお墓だったそうですが、今はその逸話から「正義の神様」として祭られています。
零羊崎神社に参拝したい場合は、神苑のそばにある駐車場から登る方向に少し道を歩くと、左手に零羊崎神社に向かう参道があります。
ゆっくり歩いても15分もあれば着けますが、車で直接零羊崎神社に行く事もできます。ただ、途中の道が狭くて急で曲がりくねっているため、運転に自信がなければ歩いて行くことをお勧めします。
参道を歩いて行けば、途中に古布期稲荷、道祖神、三吉神社もありますので、それぞれにお参りすればきっと御利益を頂けますよ。
霊羊崎神社は石巻牡鹿総鎮守とされ、牧山の上に来てからは300年以上の歴史がある由緒ある神社です。もっと遡れば859年の文献にも出てくる程の歴史があるようです。
社務所はこちらにありますので、お守りの購入やお祓いの申し込みは零羊崎神社側で申し込んで下さい。
神社から少し降りると、渡波方面を一望できる開けた場所があります。ここからの眺めはとても素晴らしいので、零羊崎神社に来たときは是非立ち寄ることをお勧めします。
帰りは元来た道を下っても良いのですが、零羊崎神社を通り過ぎてそのまま進むと牧山トンネル東口のすぐ脇に降りられます。
立地柄お手軽に来られないのが難しいところですが、道は舗装されていて綺麗なので、足に自信があれば自転車で挑戦するのも良いかも知れません。
国道369号線の入り口から神社までの距離は3.1kmで、250mの高さを登ります。
石巻駅前か、かわまち交流会館で自転車を借りて新内海橋を越えるとすぐ登り口です。本当にきつい登りなので軽い気持ちで挑むのはやめた方が良いですが、本気で自転車を極めたい方には良いハードルかも知れませんよ。
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