2019年。

復興の進む野蒜地区に「奥松島レーンホテル」という新しいホテルが誕生しました。

レーンホテル入り口

場所は津波で大きな被害を受けた野蒜が、集落ごと内陸の高台に移転してできた新しい町、野蒜ヶ丘の西側登り口です。 松島から国道45号線を通らず、海沿いに走る奥松島パークライン(県道27号線沿いにありますので、走りながら見た事のある方もいらっしゃるかも知れません。 この場所、宿泊だけではなくランチは一般開放もされていて、しかも絶品との噂。そこで、美味しいものに目がない筆者はさっそく訪問してみました。

が・・・。

2020年の11月から2021年7月現在、コロナウィルス対策でランチの一般営業を中止しているとのこと。

飛び込みで行ってみようと思ったのですが、「予約がないとダメ」となると仕方がないので一度は諦めました。 しかし後日執念で予約を取って再訪問、無事美味しいランチを食べられたのでレポートします。
（2021年8月1日より、通常営業になるようなので、予約なしでも食べられるようになります。）

2021年6月現在のランチは2種類提供しています。 一つは6品のおかずに香の物、炊き込みご飯とお吸い物、さらに2品のデザートまで付いた松華堂会席2,750円。食事だけでなく飲み物が飲み放題で、白ご飯はおかわり自由です。

6品の松華堂会席

もう一つは更に豪華な和食御前会席で、こちらは5,500円です。 ランチとしては少し高いですし、いずれも前日の午前中までに予約が必要ですが、予約を取って訪問する価値は充分にあります。

とても綺麗なレーンホテルレストラン

私は松華堂会席を頼みました。 経験上品数の多い松花堂弁当は、一つや二つはハズレが入ることが多いと感じています。でもレーンホテルの松華堂会席は全部大当たりでした！ 左上はお刺身です。海が近いのでこれは鉄板ですね。カエルの形に飾り包丁が入ったキュウリは初めて見ました。

お刺身。左下にカエルさんがいます

その下は魚の煮付け。私も料理をするのですが、味をしみこませようと思ってじっくり煮ると、パサパサの煮付けになってしまう事がよくあります。それを警戒して煮る時間を短くすると、今度は中まで味が染みません。 でも、この煮付けはしっかり味が染みていて、しかもしっとりしたとても美味しい煮付けでした。味付けも最高で、たぶん子ども達がいたら煮汁だけでエンドレスにご飯をお代わりしたと思います。

しっかり味の染みた魚の煮付け

真ん中の上は天ぷらです。これも揚げたてで間違いのない味でした。

定番の天ぷら

真ん中の下段は豚肉のクリーム煮ですね。お肉をクリーム煮にするとしつこくなってしまいがちですが、このクリーム煮は上に乗った赤い粒胡椒のおかげでさっぱり食べられます。

豚肉のクリーム煮です。レッドペッパーが見た目にも味にもアクセントになっています

右上は茄子の味噌焼き。完全に嫁に食べさせちゃいけないやつです。美味しすぎていじけます。ここまで大きな茄子を中までとろとろに焼き上げるには相当時間をかけてじっくり焼く必要があると思います。これ一皿でご飯一杯は余裕でしょう。

とっても美味しい茄子の味噌焼き

右下は写真だと分かりづらいですが、ローストビーフです。それも普通のローストビーフではなく、サシのしっかり入ったお肉のローストビーフです。お肉屋さんに行くと一つずつラップにくるまれて売っているような良いお肉ですね。 脂身がたっぷりあるはずなのにスッキリと食べられて、他の料理の箸休めとしても優秀です。

白髪ネギの下にとびっきりのローストビーフが隠れています

ご飯は最初の1杯は炊き込みご飯がついてきます。正直なところ、おかずがどれも美味しいので炊き込みご飯だとちょっと勿体ないかな、と思うところもあります。 でも、炊き込みご飯を食べた後、白ご飯なら何杯でもお代わり自由なので、おなかに自信のある方はお代わりを楽しんで下さい。

炊き込みご飯

昔の私だったらおかず1品でご飯1杯食べていたかも知れませんが、そんな食生活をした結果だいぶメタボなので、今回お代わりはしませんでした。。 そんなこんなでおなかいっぱいになり、大満足でレストランから出たら店員さんに慌てて声をかけられました。 何とまだデザートがあるというじゃありませんか！ しかも出てきたのは2品。さすがに小さなケーキでしたが、和風のチーズケーキと、木イチゴ(かな？)のソースがかかった白いプリンのようなものです。 白い方は勉強不足で何か分かりませんでしたが、とても美味しいことは間違いありません。もちろん、和風チーズケーキも濃厚で美味しく食べられました。

二種類のデザート。コーヒーはお代わり自由です。

本当に全部が美味しく、2,750円の価値は充分にあります。できて日が浅い事と、コロナウィルスの影響でお客さんが少ないため、仲間内でじっくりランチを楽しむのにピッタリだと感じました。 しかもこのホテル、天然ではありませんが光明石という鉱石を使った準天然温泉があり、日帰り入浴もできます。

温泉の脱衣所も綺麗です

準天然と侮ることなかれ、医薬部外品の承認を取っていて、神経痛、リウマチ、肩こり、腰痛、痔、冷え性、疲労回復に効果が期待できるそうです。

湯船は広く、ゆったりとつかれます

日帰りの入浴時間は11時～18時で、入浴料は700円です。東松島市民なら600円、さらに毎月26日は「ふろの日」として500円で入浴できます。

地域の情報がたくさん手に入る海の図書館

*********************************

奥松島レーンホテル

〒981-0416
宮城県東松島市野蒜ケ丘3丁目29-1

・TEL：0225-86-250

https://okumatsushima.lanehotel.jp/

*********************************

場所的には奥松島地域に近く、オルレや日本三大渓に数えられる嵯峨渓などにすぐアクセスできます。 奥松島地域はじっくり回ると1日では回りきれないので、このホテルに泊まって楽しむのをお勧めします。 しかも、日本三景のいわゆる「松島」にも近いため、表裏の松島を両方楽しむには絶好の拠点と言えるでしょう。 移動は車があれば楽なのですが、天気が良ければ自転車もお勧めです。奥松島までは30分、日本三景の松島までは40分もあれば着けます。 観光で来られた方は最寄りのJR仙石線野蒜駅のすぐ近くにある「奥松島イートプラザ」で自転車を借りられますので、是非試してみて下さい。

奥松島イートプラザのレンタサイクル