北上川の河口をまたぐ日和大橋のすぐ近くに、10年前まで目立つ大きな建物がありました。
石巻文化センターです。
子どもの頃の筆者は、テレビでよくCMをしていた日本文化センター(通販会社)の親戚か何かだと思っていたのですがそんな訳はなく、石巻市の文化芸術を振興するための複合施設でした。
とても立派な建物だったのですが、海の目の前にあった事が災いし、震災で全壊してしまいました。
あれから10年、石巻からは1,000席クラスのホールが失われ、大きなイベントはできない状態が続いていました。
しかし、2021年4月、「マルホンまきあーとテラス」という複合文化施設が新たに開成地区に完成しました。
この施設、設計は武蔵野美術大学の美術館や市原の公衆トイレ(世界一広いトイレ)を設計し、2012年にヴェネチア・ビエンナーレ第13回国際建築展で金獅子賞を受賞した藤本壮介氏によるものです。
外観は写真の通りいくつもの家が繋がった町並みのような作りで、真っ白な外壁と相まって遠くからでもすぐにわかります。特に石巻駅から開北橋を渡ってきた場合はわざわざ探さなくても見つかるでしょう。
できたてなだけあって中はとても綺麗です。
各部屋毎に大きくて特徴的な看板が出ているので、中で迷うことはないと思います。
どうしても分からない場合は入り口正面にスタッフさんたちが詰めていますので、そちらで聞けばすぐに案内してもらえます。
中は大きく「石巻市博物館」「レンタルルーム」「ホール」に分かれています。
正面入り口から入って左奥の石巻市博物館はまだ準備中ですが、郷土の歴史などを紹介する展示を行う予定です。
入り口付近には大小様々なレンタルルームがあります。
小規模な会議室、大きな会議室、和室、防音室、ろくろなどの機器が揃った創作室まで。
一般の方でも借りられますので、興味のある方は是非まきあーとテラス事務室に問い合わせてみて下さい。電話番号は0225-98-5630です。
入り口付近はこの他にキッズルームやカフェも用意されています。カフェはまだオープンしていませんが、公募の準備は進んでいて、石巻エリアに所縁のあるコーヒーやお菓子も提供する予定があるとか。
オープンをしたら、お邪魔したいと思います。
打ち合わせや活動で疲れたら是非カフェを活用して下さい。
石巻市博物館の反対側、入り口の右手奥には1,254人入れる大ホールがあります。こけら落としは4月29日の宮川彬良&パンダウィンドオーケストラの講演でした。
コロナウィルス感染防止のため、ホールのキャパシティを半分にして、1席おきの入場でしたが、とても素晴らしい演奏会でした。
なにぶん新設のホールということで、当日音を鳴らしてみるまで反響や座席との距離感が分からず、出演者としてはかなりドキドキしながらの講演だったそうです。しかし作りに間違いはなかったようで宮川氏も満足の音響だと言っていました。
ホールの広さもちょうど良く、一番後ろの席でもステージに立つ演者の表情がちゃんと見えます。
コロナウィルスの状況によっては変更もあるかも知れませんが、今後もこのホールを使った催しが予定されています。まず2021年7月11日には「仮面ライダースーパーライブ2021」の石巻講演が予定されています。
ホールではなくまきあーとテラスの催しとしては、2021年6月19日から9月12日は「アニメージュとジブリ展」が開催される予定です。
震災から10年、ようやくこんな建物まで復興したかと思うと、やっと一息、というところです。
しかし、まだまだ見えないところで頑張っている人たちは沢山います。
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