牡鹿半島という場所があります。
宮城県の地図で右に飛び出てるところ、と言えばおわかりいただけると思います。
この場所は三陸に連なるリアス式海岸の最南端にあたり、大小様々な入り江がたくさんあります。
今回はこの牡鹿半島に行ってきたのでレポートしたいと思います。
牡鹿半島を行き来する代表的な道は、石巻湾の内海側を走る県道2号線、逆に外海側を走る県道41号線、そして稜線沿いに走る県道220号線、通称牡鹿コバルトラインの3本があります。
県道2号線は石巻市渡波地区から同鮎川地区を結ぶ路線で、半島の南側の海沿いをひた走るルートです。渡波から鮎川に向かうと左手に山、右手に海を見ながら走る事になります。リアス式海岸の海沿いを走りますので、道中ずっと右へ左への曲がり道で、運転が好きな人には楽しい道です。
同じ市内をつなぐ道ではありますが、渡波から鮎川までは30km近くもあり、カーブが多くてスピードも出しづらいために40分くらいはかかります。
2021年現在、所々で改良工事が行われていますので、この工事が完了すればもう少し早く牡鹿半島の先っちょまで行けるようになるでしょう。
途中、萩浜地区にはリボーンアートフェスティバルのシンボルとして有名な白い鹿の像があります。2021年11月現在、防波堤の工事に伴って駐車場から15分くらい歩く必要がありますが、いつでも誰でも無料で見られるアートなので、是非立ち寄ってみてください。
工事中のルートは入り口がわかりづらいのですが、工事現場手前の仮設階段を上って防波堤を越え、萩浜の共同牡蠣むき場の横を抜けて港の奥に伸びる砂利道を進んでいけば鹿を見られます。
逆に半島の北東、外海側を走るのは県道41号線です。
この道は女川町の女川駅前から大原浜までをつなぐ路線です。大原浜は県道2号線も通っていますので、女川側から走ってくると必然的に県道2号線と合流することになります。
県道41号線沿いの見所はなんと言っても女川原子力発電所でしょう。
震災以降稼働を停止していますが、元々この発電所が地震と津波に強い造りになっていたことは地元の人たちによく知られていて、震災の時には付近の人たちがこの場所に避難してきました。中には、この付近まで働きに来ていて原子力発電所に避難したものの、公共交通機関が止まってしまったために丸一日掛けて仙台まで歩いて帰ってきたという方もいます。
一般の方は基本的に立ち入り禁止ですが、原子力PRセンターは一般の方向けに解放されていますので、入ってみるのも良いでしょう。
41号線は谷川港から半島を渡って石巻湾側に向かいますが、もちろんこの先の外海側にも小さな入り江と集落がいくつかあります。それらの集落は名もない道がつないでいますので、運転が好きな方は走ってみるのも良いでしょう。
道なりに牡鹿半島の先の方まで行き、金華山の真っ正面にあるホテルニューさか井を過ぎるとリボーンアートフェスティバルの「白い道」という展示があります。展示ではありますが道でもありますので、歩いて進むことができ、突端からは大迫力の海と金華山を眺められます。
最後に紹介するのは県道220号線、通称牡鹿コバルトラインです。この道は1971年に有料道路として開通し、1996年からは無料で開放されている観光道路です。
女川町内から鮎川浜までをつないでいる道で、これまで紹介した道との最大の違いは、海から離れた牡鹿半島の稜線付近を走る事です。
愛称のコバルトラインも原発が近いから放射性同位体のコバルトの名がつけられた、、わけではなく、コバルトブルーの海を眺めながら走れる道だからです。
きれいなのは海だけではなく、秋には鮮やかな紅葉でも目を楽しませてくれます。
途中、海沿いを走る道が半島を渡るように合流してくる場所が何カ所かあり、有料道路時代の名残で「インターチェンジ」と呼ばれています。
牡鹿半島の突端付近まで走ると左手に金華山を眺められるのもポイントでしょう。実は金華山は明治2年まで女人禁制の聖域でした。このため、コバルトラインの終点付近には女性が金華山方面を眺めてお参りするための「黄金山神社第一の鳥居」という場所が残っています。
その鳥居がある分かれ道を右に入っていくと、「牡鹿御番所公園」という場所に出ます。
この公園には展望台があるのですが、近くまで行ったら是非立ち寄ることをおすすめします。
東は3年連続でお参りすれば一生お金にこまらないと言われている金華山、南西には石巻で一番きれいな海水浴場がある網地島、北西には猫の楽園として有名な田代島を一度に眺められます。
「牡鹿半島」と一口に言ってもかなり広く、今回紹介した道や場所を回るだけでも丸一日かかります。訪問する際は時間に余裕を持って遊びに行ってください。
御番所公園はとても良い場所ですが、震災復興に予算を割いているため、一部の遊具や橋がメンテナンスされないままになってしまっています。
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